Daily Archive 2019年5月6日

トラウマ症状

トラウマとは、心的外傷です。

心に受けた傷のことをいいます。

心に傷をもつと、心と身体、対人行動にまで影響を与えて、その人の人生を困難にしてしまう場合があります。

私自身が、幼少期のトラウマから、人を信じることができなくなり、人間関係や親密なパートナーシップ、実際の子育て中に問題を抱え乗り越えてきました。

トラウマがあるために、今ここに生きている感覚が乏しくなり、自分で自分の人生を築いていく積み重ねる行動も取りにくくなっていました。受けた心の傷にまつわるある状況や出来事を「感じなくてすむ」ようにしたり、また、「それが自分ではないようにすることで自分を守ろうとする」ようになっていました。こうした一時しのぎは、結果として様々な障害を引き起こしてしまいました。自分の感情がわからなくなり、何を感じているのかが自分でわからない。無感覚・無感動になってしまいました。誰かのせいにできない、誰かに感情をぶつけられない分、自己攻撃し、自己破壊・破滅的な行動をしてしまったりもしました。トラウマによって、アイデンティティを確立するのが困難となり、セルフイメージや対人関係でいろいろな問題を抱えました。

自分の身に起こったことから心に傷を負っていたとしても、自分でもその状態に長年気づかず、人生がどん底になってやっと何かがおかしいと振り返る事ができました。自分の長年の経験から大切なのは、この状態がある種の「症状なんだ」と気づくことです。

トラウマ改善に取り組む中で大切なことは、「過去の傷」を治そうとするのではなく、「傷に影響を受ける今」を変えていくことです。

 

 

トラウマ記憶の特徴

1.無時間性・鮮明性

トラウマ記憶は過去にならない。数十年たっても、セピア色にはならない。放おっておけば鮮明なまま。

2.想起に苦痛な感情を伴う

痛みや不快感などの感覚、恐怖や恥などの感情がそのまま、生々しく残っています。その瞬間のことを再体験するので苦痛がともなってしまう。

3.言葉になりにくい

できごとについて語ろうとしても、言葉にならずに詰まってしまう。話したくても話しにくい。

このような特徴があります。

 

 

そして、トラウマをもった後の主な症状は、

1.過去のこととして思い出すのではなく、今まさに起きているかのようなフラッシュバックにより再体験を繰り返す。

2.トラウマを呼び戻す引き金がどこにあるのかわかりません。危険なものや嫌なものに遭遇しないように無意識に回避行動を取るようになる。回避症状から行動が非常に制限されるようになる。

3.神経が高ぶった状態が続く。なかなか眠れない、イライラと焦燥感にかられたり、些細なことで怒りや攻撃などの大きな反応をしてしまう。集中困難に陥る。こうしたことは、集中力がないわけではなく、今必要なこと以外の刺激が入ってくるのを抑えることができずに、あらゆる刺激に対してセンサーが反応して、一点に集中できなくなってしまう。

 

思い出しては辛い記憶。ですが、安全・安心の中での再体験、語ることは、記憶を再編成されることに改善効果があります。トラウマ記憶を語ることによって、感覚や感情が消化されていきます。語ることによって「過去の出来事」になっていきます。

トラウマを抱えると、自分の感覚や感情が麻痺してきます。麻痺させているから感じずに生きていることができる状態です。辛い苦しいといった感覚までも隠されるので、「助けて」とも言えません。自分の状態に気づかない場合、過去の出来事と同じようなことを繰り返してしまい、傷を深めてしまう場合があります。

 

「自分が悪いんだ」

「自分は役立たずだ」

「自分はちっぽけだ」

「自分は汚れている」

「こんな自分は恥ずかしい」

これは、あなたのありのままの姿ではありません。

 

トラウマを受けることで、物事の認知が歪んで見えてしまうのです。

 

「私はこれからどうなりたいんだろう」

そうした思いは、回復の旅の始まりかもしれません。

勇気をもってその一歩を踏み出してみませんか?